世界で感じた日本人への信頼感
★日本人であることで助かったこと
海外を旅して感じたのは、日本人に対する信頼の高さでした。
「日本人」であることで、何度も助けられました。
たとえば、チベットで、
帰りの飛行機が「1か月延期」というとんでもない事態になったとき、
「日本人だ」とパスポートを見せたら、
特別機に乗せてくれました。
ケニアとタンザニアの国境で、
「賄賂」が常識になっていた
イミグレーションがありました。
しかし、「日本人」だと伝えると、
「日本人はノー賄賂だ」といって、通してくれました。
このほかにも、いろいろな国で
「日本人」であることの恩恵を受けました。
「日本人は嫌いだ」と
言われたことは一度もありませんでした。
当たり前のことですが、私が偉かったわけではありません。
日本の先代の方々が、何十年もかけて
積み上げてきた日本人に対する「信用力」なのです。
私が安心して、世界を旅することができたのも、
「日本人」であったからともいえます。
今回は、世界各国で、
日本人がこれほどの信頼感を
勝ち得た理由について考えてみます。
★日本からの移住者の貢献
戦前、多くの日本人が海外へ移民し、
その国々の発展に大きく貢献しました。
たとえば、ハワイやブラジルなどでは、
サトウキビ栽培の効率化に貢献し、
地域の経済を支え、
米作りや野菜栽培の技術も伝授し、
食糧事情の改善に尽力しています。
商業分野でも、日系人の商店は、
地域住民に親しまれ、コミュニティの
中心的な存在となったといいます。
また、鉄道建設や鉱山開発など、
インフラ整備にも携わり、
その国の近代化を推進しました。
日本人の移民たちは、その勤勉さや誠実さで、
新しい土地に根を下ろし、
その国々の発展に大きく貢献したのです。
★日本企業がもたらす信頼醸成
日本製品は、高品質で耐久性が高い
というイメージが世界的に定着しています。
ベトナムに行くと、オートバイの数に
圧倒されますが、その8割がHONDAです。
あとの2割近くがYAMAHAですので、
事実上そのほとんどを日本が占めているのです。
日本は、今も、オートバイだけでなく、
自動車、ロボット、半導体など、
多くの分野で高度な技術力を有していて、
それが日本人への信頼につながっています。
私がアメリカに行ったときに、言われたことがあります。
「アメリカでは修理屋は信用できない。
だから故障しないメーカーを選ぶ。
そうなったときにはメイドインジャパン一択だよ。」
また、インドネシアでは、
「できれば日本企業で働きたい。
従業員を大切にしてくれるし、
従業員にうそをつかないから」と言われました。
また、日本企業は、現地の学校への寄付、
環境保護活動なども行っており、
それらが日本人への信頼感を高めることにつながっているのでしょう。
★日本政府の海外援助
日本は政府レベルでも、
長年にわたり海外支援を行ってきています。
とくに、私が海外を旅していたころは、
日本のODA規模も世界一でした。
たとえば、タンザニアでは、日本の支援により
ダルエスサラーム港の近代化が行われ、
貿易量が大幅に増加し、タンザニアの経済発展につながりました。
この近代化支援は、アフリカにおける
インフラ整備のモデルケースとして注目され、
他のアフリカ諸国からも高い評価を得ています。
アフリカを旅する私も、日本人であるというだけで、
いろんな場所で称えられたりして、
「私は何もしていないのに」と後ろめたくなったりもしたものです。
海外青年協力隊も、日本政府の海外貢献として
開発途上国でさまざまな分野で活動し、
現地の人々から深く感謝されています。
世界各地で、海外青年協力隊員の方々に
お会いしましたが、皆、使命感をもって
頑張っていらっしゃって頭が下がりました。
★トルコの日本人救出劇
トルコを旅したときに、
トルコの方に聞かされて、
それを知らなくて恥ずかしい思いをしたことがあります。
それが、「テヘランでの日本人救出劇」です。
1985年、イラン・イラク戦争の激化により、
テヘランに滞在していた日本人が危機に陥りました。
トルコは、自国民もイランに
滞在していたにもかかわらず、
日本人を優先して救援機を派遣し、多くの日本人を救出してくれたのです。
このトルコの行動には、理由があります。
1890年、トルコ軍艦エルトゥールル号が
日本沖で遭難した際、日本人が献身的に救助活動を
行ったという歴史があり、トルコはそのことをずっと忘れていなかったのです。
このテヘランでの日本人救出劇は、その恩返しだったのです。
映画化もされています。
映画のタイトルは「海難1890」です。
あまり知られていない映画ですが、とても感動的な映画です。
ぜひご視聴してください。
日本人として誇らしい気持ちになります。
★日本は平和外交のお手本となる国
よく、「日本は防衛費に予算をかけるより、
外交に力を入れるべき」との意見を聞きます。
日米同盟があることや、
複雑な中国との関係もあり、課題が多いことはたしかです。
しかし、これまで述べてきましたように、
日本はあらゆる角度から
平和外交に取り組んでいると思います。
海外に出たときに感じる
日本人に対する信頼は、
それを物語っているといえるといえましょう。
そういう意味では、
各国で人とふれあっている旅人も、
平和外交に貢献しているといえるのではないでしょうか。
なので、教職員の皆さん、旅をしましょう。
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