後悔しないための住宅購入ガイド②~ライフプランニングからはじめる~
★ローン返済の上限額を決めておく
今回は、前回の続きで、
後悔しない住宅購入にあたっての
検討事項についてお話します。
まず、住宅購入のきっかけですが、
三菱UFJ銀行の調査によると、
最も多かった回答は、
「子どもの誕生・成長・独立」の34.0%、

続いて「結婚」の32.3%で、
合わせて全体の7割近くに達しています。
やはり、何らかの
ライフイベントを迎えたことが、
大きな後押しとなっているようです。
ライフイベントが住宅購入の
きっかけになることは
悪いことではありませんが、
勢いで購入してしまったり、
どんぶり勘定で進めてしまったり、
ということになると、
将来的にローン返済がきつくなり、
住宅購入を後悔してしまうことに
つながってしまうことがあります。
そういった後悔を避けるために、
まず考えるべきは、
具体的な住宅購入に入る前に、
ローン返済の上限額を決めておくということです。
つまり、どれくらいの額なら、
35年間、無理なく返済ができるのかを
考えておくのです。
無理なく返済できる上限額がわかれば、
そこから逆算し、
購入できる住宅の総額、規模や場所などが決められます。
これが理想の流れです。
しかし、多くの場合、
「こんな場所に、こんな家がほしい」
という思いが先行してしまい、
建築会社や銀行の誘導のもと、
高額な住宅を購入してしまい、
月々のローンに圧迫される
という生活になるのです。
これは後悔しますよ。
★ライフプラン設計から始める
ではそうならないためには
どうすればいいのかということですが、
まず、長期的な視点をもって、
先々のイベントも考慮することです。
たとえば、今後の自動車の購入の時期。
お子さんの、
中学、高校、大学への進学時期などです。
こうした、先々のイベントを
予想しながら住宅購入や
家計管理をしていくことを、
「ライフプランニング」といいます。

あまり聞きなれない
言葉かもしれませんが、
実は、ファイナンシャルプランナーの
資格試験でも出題されるほど、
資産形成においては重要なことなのです。
住宅購入をライフプランニング
に基づいて進めることは、
単なる住居取得以上の意味を持ちます。
今後の人生を漠然と描くのではなく、
幸福感をもって過ごすためには、
どのような暮らし方が望ましいのか。
そんためには、
どれくらいの資産があればいいのか、
経済的な視点も含めて考えていく作業です。
たとえば、
結婚、出産、子供の教育費、退職など、
人生の重要なイベントに
かかる費用を事前に把握することで、
この先の大きなイベントを想定し、
どれだけの資産を確保すればいいのか。
そのためには、月々、
どれくらいの額を積み立てておけばいいのか。
こういったことがわかれば、
自ずと住宅ローンにかけられる
無理のない上限額がわかってきます。
その上限額を基に、
場所、広さ、機能性など、
必要な要素を見極めるのです。
これが後悔のない住宅購入のあり方です。
住宅購入をライフプランニングに
照らして考えることの重要さを
わかっていただけましたでしょうか。
★ライフプランニング事例~30代ご夫婦、お子様一人~
では、どのように
ライフプランニングをすればいいのか
事例をみてみましょう。
教員夫妻の高橋さんご一家。
現在は、賃貸住宅にお住まいで、
幼稚園児のお子様がお一人います。
今後、二人目のお子さんも
予定しているとのことです。
そして、将来的には
お子さんを私立の中高一貫校に
通わせたいという思いももたれています。

そうすると、
10年後、15年後に必要な
教育資金として1500万円ほど
積み立てておく必要があります。
そのためには、
たとえばNISAで
月6万円ほどの積み立てが必要です。
さらに、2年後には、
お二人とも自家用車の買い替えも予定しています。
そのためには、
少なくとも300万円は必要でしょう。
あと、退職を迎える
20年後には老後資金として
3千万円を貯蓄していたいとのことでしたので、
iDeCoを使って、最大2万円で
積み上げた場合、
20年で一人1千万円くらいになります。
3千万円全額を、
iDeCoだけ積み立てるのは
難しい部分もありますので、
たとえば、ボーナスはすべて
NISAの積み立てに
充てる検討をするなどしなくてはなりません。
あと、夫婦共に教員であるため、
将来的に「へき地勤務」があるとのこと。
「へき地勤務」では、
「へき地手当」が支給されますので、
その手当も積み立てに回すことができます。
そうであるなら、住宅購入は、
夫婦両方が、へき地勤務を
終えたあとにした方がいいということがわかってきます。
あと、子どものために
旦那さんの方が、
死亡保険に加入する予定でしたが、
住宅購入に伴う
「団信」に加入すれば、
民間の死亡保険などは、
必要がなくなることもわかりました。
いかがでしょうか。
こうしたライフプランニングを
進めていきますと、
自ずと住宅ローン返済に
充てることのできる、
月々の返済額がわかってきますよね。
これが「ライフプランニング」の実際です。
★まとめ
「夢のマイホーム」を購入するぞ、
と前のめりになっている方に、
いくら、
「無理なローンは将来の生活を圧迫しますよ」
なんて、口で言っても伝わりにくいです。
しかし、ライフプランニングを作成し
お金の流れが「可視化」されると、
現実的になりますから、

冷静になって考えていただけるのです。
まとめます。
住宅の購入については、
月々の返済額の上限の検討が最も大事です。
思いや勢いで購入してはいけません。
そのためには、
ライフプランニングを行い、
無理なく返済できる上限額を試算してください。
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