実は学歴社会は「不都合な真実」だという話

★学力よりも非認知的能力

先日、PIVOTという私の好きなYouTube番組で、
「仕事ができる」と学歴は無関係
というテーマの放送がありました。

– YouTubeEnjoy the videos and music you love, upload original content,www.youtube.com

これまた、私の好きな工藤先生、
中室先生が出演されていたので
興味深く視聴しました。

その中で、経済同友会幹部の方が、
ある企業での調査結果について
お話しされていました。

その調査結果とは、
業務業績と学校の偏差値とは
ほとんど相関性がないというものです。

そして、もっとも大切にされなければならない力は、
非認知的能力」だというのです。

「非認知的能力」とは、
知能検査や学力テストなどの点数や指標では測れない、
心の部分の能力です。

意欲や自信、忍耐、協調、共感などのことです。

多くの視聴者は、その通りだと、
溜飲を下げたことだと思います。

間違った議論ではありませんが、
学校教育に携わってきたものとしては、
それだけではないよ」とも言いたくなりました。

★有名大学に行った人は非認知的能力は低いのか

番組全体から伝わってくるメッセージとしては、
認知できる学力よりも
「非認知的能力」が優先されるべき

または、もっとその方向に
舵を切るべきだと、伝わってきました。

でも、これは裏を返せば、
有名な大学に行ったかどうかと、
非認知的な能力は関係ないと言っているようにも聞こえます。

ここで疑問ですが、

では、なぜ大企業は有名大学の学生を
採用したがるのでしょうか。

画像

医者や弁護士、
上級公務員に高いレベルの学力を求めているのでしょうか。

みなさんはどうお考えでしょうか。

おそらく、専門知識が必要な、
高度な仕事の場合は、非認知的な能力よりも、
知識、技能が優先されるべきだから。

そう思われる方が多いかもしれません。

★学歴フィルターとは

東京商工リサーチによる
「全国社長の出身大学」調査では、

東京大学や慶応義塾大学、早稲田大学など、
トップレベルの大学出身者が
経営者になっていることが明らかになっています。

社長になる器と言えば、
それこそ非認知的な能力が長けていなければ、
できない役職でしょう。

学歴フィルターが存在する理由|人事部門は選考においてどう対応すべき?マネジー | 学歴フィルターが存在する理由|人事部門は選考においてどう対応すべき?ページ | マネジーとはwww.manegy.com

一時期、学歴不問、
面接重視で採用をする企業が増えている頃がありました。

しかし、ふたを開けてみると、
採用されるのは、
有名大学出身者が多かったということで、

結局、応募者の選定基準に
学歴を設け、採用活動の効率化を
図るようになってきているのです。

つまり、有名大学出身者は
学力だけでなく、
非認知的な能力も高いということでしょう。

学歴と業務成績に相関性があるから、
企業は有名大学出身者を
優先して選ぶのです。

このことからも、
企業が学歴を重視する志向は、
永遠になくならないということがわかります。

それが合理的だからです。

お医者さんに学力や学歴は
必要ないと言えますか。

弁護士や官僚は、
非認知的な能力のない人ばかりだと
思っている方はいませんよね。

では、なぜマスコミや学者は
「学歴や学力」は大事だと言わないのでしょうか。

あたりまえです。

それをことさら強調すると、
「差別だ」と騒がれるからです。

画像

不都合な真実なのです。

★そもそも学力とは 

非認知能力が大切であることは否定しません。

では、学校教育では、
その非認知能力を育てていないのかというと
そうではありません。

まず、学力はすでに、
法律で定義されていることを
確認しておきます。

学校教育法第30条に、

「基礎的な知識及び技能を
習得させるとともに、

これらを活用し、課題を解決するために
必要な思考力、判断力、表現力、
その他の能力を含み、主体的に学習に取り組む態度を養うこと」

とあります。

学力とは・・・であるという
断定的な書かれ方ではありませんんが、
事実上の学力の定義とされています。

これを「学力の三要素」と言っているのです。

1つが、「基礎的基本的な知識・技能」

2つ目が、「知識技能を活用して
課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力」

3つ目が、「主体的に学習に取り組む態度」

です。

なので、学習指導要領では、
非認知的な能力という言葉は使われていないものの、

考える力や判断力、表現力、主体性
といった非認知的な能力の育成が、
かなり意識しています。

さらに、特別活動、道徳または部活といった、
非認知的な能力が、試される活動が多く行われています。

画像

★学歴のない方は不幸なのか

あと、学歴社会が、
日本社会の閉塞感につながっている的な
お話がありました。

これに関しても、
日本においては、中卒、高卒の子であれ、

いわゆるFラン大学の卒業であれ、
非認知能力の高い、
ずば抜けた人が存在し

知識・技能については、多少劣っていたとしても、
ずば抜けた非認知能力を生かして、
様々な分野で活躍しています。

日本は多様な人材が適材適所に
生かされている国の一つだと思っています。

ということで、日本においては、
知識だけが優先されているのではなく、

非認知的な能力についても、
重視されているということを
わかっていていただきたい。

少なくとも、世界と比較して、
日本の教育は誇れるレベルにあると、
私はそう思っています。

画像

そして、これは、
献身的に、真摯に現場で子ども達と
向き合っている学校

そして先生方のおかげだということを
忘れないでほしいのです。

改めて先生方に感謝申し上げます。

最後に、もし、日本の教育に、
改善点があるとするならば、
不登校の子どもたちが増えていることでしょう。

このことについては、
また今後の記事で取り上げていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。

よろしければ下記のサイトもご覧ください。

●無料メルマガ登録:https://my142p.com/p/r/A78JnRVw

●note:https://note.com/rosy_stork651/

●音声配信stand.fm:https://stand.fm/channels/66bc4832dc616cb3f4a66474

●X(旧Twitter):https://x.com/gracia4041
●Instagram:https://www.instagram.com/gracia_okane/