一方的な批判にさらされる学校を擁護する~の責任はあなたにもあるというお話
★「校則」は社会からの要請でもある
今回は、近年、
批判されることの多い「校則」ですが、
その責任はあなたにもある、
というお話をします。
誤解を招きそうですので、
もう少し柔らかく言いますと、
「校則」は社会的な要請から
できていますので、
社会の一員である皆さんにも
その責任があるということです。

一方的に学校が
批判の矢面に立たされることの多い「校則」ですが、
その制定の背景には、
社会からの要請、
または圧力があることをご存じでしょうか。
まず、社会は学校に対し、
生徒の規範意識や社会性を育むことを期待しています。
かつては、服装や頭髪に関する規定、
遅刻や欠席に関するルールなどは、
社会生活における
基本的なマナーとして、
または、責任感を養うという、
社会からの要請に基づいていたのです。
現に、今も社会全体で
学校に対して「校則見直せ!」という
圧力をかけていますよね。
★地域からの苦情
今は社会全体が、個性や表現の自由を
許容する意識が高まってきています。
そうは言っても、
今でも、登下校時に地域を歩く
子どもたちの身なりや、
振る舞いを見て
苦情を言ってくる方もまだまだ多いのです。
「スマホを見ながら歩いている。危険だ」

「あんな短いスカートでいいのか」
「髪の長い男子をどうにかしろ」
「バイトで雇っているけど、
時間が守れない。学校でしっかり教えろ」
「(休みの日)こんな
チャラチャラした服装の
子どもしか育てられない学校は地域の迷惑だ」
苦情の中には、
理不尽なものもありますが、
理解できるものも少なくありません。
学校が地域と連携して子どもたちを
育てているということを考えると、
地域社会からの声は無視できないのです。
このように、「校則」は
学校単独で恣意的に作られているのではなく、
様々な社会からの要請を
調整しながら形成されていると考えてください。
★集団の規律・秩序を守る
また、「校則」は、集団生活における
規律と秩序を維持し、
生徒の安心・安全を守るという
重要な側面も持ち合わせています。
たとえば、スマートフォンや
SNSの利用に関する校則。
一見すると生徒の自由を
制限するように見えますが、
SNS上でのいじめやトラブルを
未然に防ぎ、
生徒が安心して
学校生活を送れる環境を
守る役割を果たしています。
また、服装や頭髪に関する校則も、
安全管理の観点から
設けられている場合があります。
実際に、学校で服装や頭髪のルールを
守れない生徒は、
学校内外でトラブルに巻き込まれるケースが多いのです。

「ルールを守る」という規範意識や
自己管理力を育てなければ、
危険にさらされるのです。
もちろん、時代に合わない校則や、
子どもの主体性を
損なうような「校則」は見直されるべきです。
しかし、校則は単なる
管理のためのものではなく、
生徒が安全で規律ある環境の中で、
安心して学校生活を送るための
基盤となる側面もあることを理解しておいてほしいのです。
★進学校ではほとんどの生徒が「校則」を気にしていないし、厳しい校則を作る必要がない
一般的に、「進学校」と
言われる学校には、
厳しい校則はありません。
このことは「校則」を考える上で、
重要な示唆を与えてくれます。
実際に、進学校では
生徒が校則を窮屈に感じにくい傾向があり、
学校側も厳しい校則で生徒を
縛ろうとする傾向はありません。
その理由として、
進学校の生徒の多くが
目標を明確に持ち、
学習に対する意欲が高い傾向があるからでしょう。
目標があるので、だれに言われることなく、
時間管理や生活習慣を
自らの意思で整えていています。

また、自己の目標を達成するためには、
他者の自由や権利も
尊重すべきであることを知っています。
そして、そのためには、
組織のルールや規範を
守ることの重要性を理解しているのです。
しかし、多くの学校において、
子どもたちはこれほど
精神的に成熟していません。
ですので、学校生活の中で、
そのことを学んでいくのです。
「校則」も子どもたちの
成長のためにあるということです。
★でも確かにある「説明のつかない理不尽な校則」
「校則」について肯定的な
側面からお話してきましたが、
実際には、かつては
「社会からの要請」であったものの、
見直されることなく残ってしまった、
「時代錯誤な校則」も存在することも事実です。
たとえば、
下着の色や靴下の長さの指定。
前髪は眉毛にかからない、
横髪は耳にかからないなど、
画一的な髪型の規定など。

これまで説明してきたように、
「校則」は学校だけで決めているわけではなく、
「社会的な要請」として、
社会性を育てる目的があります。
しかし、時代に合わない校則や、
子どもの主体性を損なうような
「校則」は見直されるべきです。
次回は、そんな「校則」の見直しに向けて
学校ではどのような議論が
行われているのかについてお話しします。
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