変化への適応力が低下を「老化」と言う
★高齢者に寄り添いすぎ
昨年の今頃、立憲民主党さんが提出した法案が、私にとってはかなり衝撃的でした。
その法案はといいますと、従来の健康保険証の発行を復活させるための法案です。

ご存知の通り、政府はデジタル化による医療の質の向上を目指して、2025年12月2日をもって、従来の健康保険証からマイナ保険証を基本とする仕組みに移行しています。
これについて、立憲民主党は国民に不安が生じる懸念があるなどとして、
従来の健康保険証の発行、復活させるための法案を単独で衆議院に提出したのです。
法案は与党の理解を得られず、国会での審議入りや可決には至りませんでした。
で、現在、医療界はどうかと言いますと、医療界や受診者によっては、多少「混乱している」というのは事実らしいです。
利用率は緩やかに上昇していますが、すべての国民がストレスなく利用できるまでには、時間がかかるであろうということです。
当たり前です。
どのようなシステムも、それがリニューアルされれば、それに慣れるまでの時間は必要です。

「慣れるまでに時間がかかるから、古いシステムを残せ」
なんていうことをしていたら、いつまでも慣れるはずがありません。
ましてや、古いシステムと同時並行で進めることで、どれだけのムダな税金が使われるかを考えると、非合理的極まりありません。
私も高齢者なので、言ってもいいと思いますから言わせてもらいますが、これは高齢者のわがまま以外のなにものでもありません。
立憲民主党の法案は高齢者に「寄り添いすぎ」です。
そんなことをしていたら、社会を停滞させてしまいます。
★新たなシステムは「老化防止」に貢献する
人間は、慣れ親しんだ習慣を維持したいという「恒常性」を持っています。
特に年齢を重ねるほど、変化はストレスであり、それを拒絶したくなるのは自然な防衛本能かもしれません。
しかし、あえて私は申し上げたいと思います。こうした「社会の変化への適応」こそが、最高の老化防止策(アンチエイジング)になるのだ、と。
脳科学の知見によれば、脳は「新しい刺激」を失った瞬間から急速に老化が始まると言われています。
毎日同じ道を通い、同じ手順で買い物をし、同じ方法で受診する。
この「自動化された日常」は、脳に負荷をかけないため楽ではありますが、脳の活性化という点では「休眠状態」に等しいのです。
逆に、新しいシステムに触れ、「どうやって使うのだろう」「暗証番号は何だったか」「カードをどこにかざすのか」と頭を使うプロセスは、脳の前頭前野を刺激し、神経回路の新たなネットワークを構築します。
この「少しの不便」や「試行錯誤」こそが、脳の若々しさを保つための栄養源なのです。
マイナ保険証への移行についても同様です。
窓口のカードリーダーにカードを置き、顔認証を行い、あるいは暗証番号を打ち込む。
さらに画面の案内に従って「情報の同意」を選択する。
これら一連の動作は、高齢者にとって決して簡単ではありません。

しかし、これを「面倒な手続き」と捉えるか、「新たな方法なのだから仕方がない」と、いい意味であきらめてしまうことができるかで、脳への影響は違ってきます。
★高齢者もかつては「変化」を受け入れ続けてきた人たち
「最近の世の中は変わりすぎてついていけない」。
私と同世代の高齢者は、こんな不満を口にします。
しかし、立ち止まって振り返ってみると、今、高齢期を迎えている私たちは、人類史上でも稀に見る「激動の変化」を、そのしなやかな柔軟性で乗り越えてきています。
かつてお茶の間にあった黒電話はなくなり、プッシュホンになりました。
そして、しばらくすると、ポケットに入る携帯電話が主流になっていきましたし、それすら今やスマホに置き換えられています。
職場では、手書きの帳簿は、いつのまにかワープロに置き換わりました。
しかも、やっと慣れたと思ったら、パソコンへと移行していきました。
駅の改札で切符を切ってもらっていた風景は、いつの間にか磁気カードになり、今やスマートフォンをかざすだけで通り抜けられるようになっています。
私たち高齢者も、その都度、新しい仕組みを理解し、操作を覚え、生活に取り込んできた。
つまり、「変化し続けてきた」のです。

それが、いつの間にか「変化」を恐れ、それを敵視するようになっていくのです。
それが「老化」です。
★社会変化を楽しむ「高齢者」たち
では、高齢になっても、社会変化を受け入れて活躍されている方はいるのでしょうか。
もちろんです。
「新しい技術は若い人のもの」という固定観念を打ち破り、80代、90代からデジタルの世界で輝きを増している方々をご紹介します。
まず、ITエバンジェリスト若宮 正子さん。
若宮さんは銀行を定年退職後、独学でプログラミングを学び、81歳で雛祭りをテーマにしたiPhoneアプリ「hinadan」をリリースしています。
Appleのティム・クックCEOから「最高齢の開発者」と称賛されました。
若宮さんは「バッターボックスに立ってみること」を信条とし、わからないことを「面白い」と捉え、現在はAIの活用についても積極的に発信されています。
あと、大崎 博子さん。
2024年7月23日に、91歳でお亡くなりになるまで、10年以上続けたXで約22万人にフォローされていました。
大崎さんは、78歳で娘さんの勧めでパソコンを始め、後にスマートフォンから日々Twitter(現X)で発信しはじめます。
日々の散歩や晩酌の様子を等身大で綴り、人気を博しました。
大崎さんは、デジタル機器を「世界と繋がる窓」として積極的に活用。
BTS(防弾少年団)のファンとしても知られ、YouTubeで音楽を楽しむなど、新しいカルチャーを柔軟に吸収していました。
男性の高齢者にも、野際 陽平さんのような方がいます。
野際さんは「仮想空間で若者と交流する80代」と呼ばれています。
「VRヘッドセット」を装着し、メタバース(仮想空間)の世界に飛び込んで、アバターを使い、世界中の若者と会話を楽しんでいるのです。
VRなら高齢者でも「どこへでも行ける」「誰にでもなれる」と、究極の自由ツールであることを証明しています。
老化による物理的な距離や移動の制限を、技術によって乗り越えているのです。
★老人を優先すると、結果的に「老化」を早めてしまう
こういった人たちは特別ですよ!
なんて声が聞こえてきそうです。
確かに、私を含めて、一般的な高齢者にとって、このデジタルの流れは、
かなりのストレスをもたらしています。
たとえば、私はファイナンシャルプランナーとして、高齢者の個別のコンサルも行うのですが、
いまだにNISAを始めない大きな理由の一つが、証券会社に口座を開設することができないということなのです。
ネットを通して証券会社の口座を開設したことのある方ならご存知だと思いますけれども、たしかにめんどくさいですし、かなりストレスになります。
そのストレスを乗り越えることができずに、NISAを始められないということなのです。
あと、バスや電車、コンビニやスーパーでも、まだまだ現金払いの高齢者が多いようにも思います。

社会のデジタル化になかなかついて行けない方がいるのです。
かといって、デジタル化への流れを止めてしまうと、高齢者はますます「老化」していきます。
高齢であっても、あるシステムしか使えないとなれば、それに適応せざるを得なくなります。
その「適応しようとする力」が老化を抑えるのです。
ですので、まずは全体最適を志向するべきなのです。
そして、それについていけない方へのサポート体制を工夫していけばいいのです。

大多数にとっての利益を優先し、なおかつ、個別の事案に対応するということが重要です。
ダーウィンも言っています。
「最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残るのは、変化できる者である」
人生100年時代を生き抜くためには、
変化に対応することです。
頑張ってください。
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