旅の防犯スキル~海外でのサバイバル~
★海外では危ない目に遭いましたか
海外旅行が趣味だというと、
多くの人が「危ない目に遭いましたか」と聞いてきます。
30年ほど前は、日本は世界一安全な国で、海外は危険。
今よりも、そう思っている方が多かったように思います。
海外では、歩いているだけで身ぐるみはがされるみたいな。
今ほどの情報がなかったですから。
★後ろを振り返る
私は気が弱いので、一人旅を楽しみながらも、
「油断する」ということはほとんどありませんでした。
たとえば、スラムなど、危険な場所には行かない。
夜も、できるだけ早めに宿に帰る。
これだけでも、ほとんどの危険は避けられます。
でも私は、さらに警戒行動を取ります。
歩いているとき、「ときどき後ろを振り返る」という行動です。
これは、ベテラン旅行者に教えてもらった、防犯のスキルです。
旅人を狙う人たちは、無警戒の人をターゲットにします。
ですので、彼らは、後ろを振り向いたりして、
周りを見渡す人を「警戒している人」と認識し、ターゲットから外すのです。
この習慣のおかげで、難を逃れたことがあります。
タイで、屋台街を歩いているとき、
ふと習慣で後ろを振り向いたのです。
すると、数人の若者たちが私から目を逸らして、
パッと散っていったのです。
私を狙っていたのは明らかでしょう。
そのことがわかるくらい、
その若者たちはドギマギしていて、
その姿に一瞬笑ってしまったくらいです。
SECOMのホームページにも
「時々後ろを振り返りながら歩くのも防犯対策として効果的です。」とあります。
セコム: 夜道の安全対策|女性の防犯・防災対策|あんしんライフhttps://www.secom.co.jp/anshinnavi/base_crime_prevention/taisaku17.html
ですので、とくに治安の悪いと
言われている国に行くときには、
この「ときどき振り返り」をしてみることをおすすめします。
私なんか癖になっていて、
日本でも、夜道を一人で歩くときは
振り返っちゃたりしますよ(笑)。
★当たり前のことですが人気のない場所は危ない
あと、人気のない場所には行かない。
「にぎやかな場所は大丈夫」
ということではありませんが、
命の危険はあまりないでしょう。
しかし、周りに人がいない場合、
昼間でも危険な場合があります。
トルコに行ったときの話。
イスタンブールの街中で、
偽パトカーに乗った、偽ポリスに、
偽の機関銃を向けられたことがあります。
街中にもかかわらず、早朝だったので、
周りにだれもいなかったのです。
ただ、このときは、
事前に「偽ポリス」の情報を得ていたのが幸いでした。
「何があっても絶対に偽パトカーに乗ってはいけない」。
そう強くアドバイスされました。
パトカーに乗ってしまったら、
恐喝され、全額奪われるとのこと。
なので、あれやこれや
言い訳をして時間をかせぎ、
絶対にパトカーには乗りませんでした。
そうこうしているうちに、
前から人が歩いてきたので、
やばいと思ったのか、あきらめて行ってしまいました。
昼や夜だけでなく、
早朝も気を付けなければならない時間帯
であることを学びました。
★ポリスには気をつけよ
外国では本物のポリスも怖いですよね。
ボリビアに行ったときのことです。
だだっ広い公園に行ったのです。
真っ昼間でしたが、偶然なのか、
周りにだれもいなくて、警戒しなくてはと
思った矢先に出会ったのが2人組のポリスでした。
日本なら、やったーおまわりさんだ。
安心だーとなります。
これが、外国では、
旅人にとってポリスも警戒しなければならない対象です。
案の定、その2人のポリスは、
私に近づいてきて、パスポートを見せろと言ってきたのです。
パスポートを見せると、
お前のビザは切れていると言われました。
確認してみると、
たしかにビザは切れていました。
空港から入国した際のスタンプが、
間違っていたわけです。
スタンプの押し間違いは、
これが初めてではなかったので、
いつも入国したら確認するのですが、
なぜかボリビアではその確認を怠っていました。
それでも、往復の日付が掲載されている
航空券の領収書をもっていたので、
それを見せて、「パスポートのスタンプは、
明らかに押し間違いで、私には責任はない」と訴えました。
彼らは、「そんなことは知らない」、
とにかくお前は不法入国者だと主張してきます。
それならと、私は警察署に行って説明するから、
連れていってかわまないと伝えますが、
なぜか連行する様子はありません。
そこからお金の要求が始まりました。
警察署に行ったら、お前は一生牢獄だ。
「だけど、ここで100ドル払えば見逃してやる」と言ってきました。
私が賄賂を拒否して、警察署に連行しろと言うと、
彼らは私にピストルを向けて草むらに連れて行きました。
さすがに怖くなりました。
しかし、私を殺すメリットはないはずだと考え、
私は交渉を始めました。
100ドルは高いから、50ドルにしてくれとお願いしたのです。
だめ元で半額を提示したのです。
だめだろうと思っていたのですが、
意外にも彼らの答えは「イエス」でした。(笑)
そうであるなら、もう少し値切っておけばよかった
なんて馬鹿なことを考えていたりもしました。
★出発前に一度は外務省のホームページを見てください
今はどうか知りませんが、あの頃は、
安宿に行くと、フロントあたりに
「missing」と書かれた、行方不明者捜索の張り紙をよく見ました。
多くの方々は、海外に出たとしても、
何ごともなく帰ってこられていると思います。
しかし、統計資料を
見つけることはできませんでしたが、
実際にスリ、詐欺、暴行などの犯罪に
遭われた方も一定割合いますし、
行方不明になられている方々もいるようです。
ぜひ、防犯対策をしっかり行って、
楽しい旅にしていただければと思います。
ちなみに、外務省のホームページには、
以下のような情報提供や登録すると
情報を送ってくれたりするなどのサービスも行われています。
ぜひのぞいてみてください。
海外邦人事件簿
https://www.anzen.mofa.go.jp/jikenbo/jikenbo58.html
たびレジ