今は忙しい、落ち着いたら・・の「落ち着いたら」は永遠に来ないという話
★早めに課題と向き合うことの大切さ
前回、セカンドキャリアに向けて、
現役のうちからその準備を始めた方がいいという話をしました。
そして、セカンドキャリアで何をしたいのか
漠然としていて、何から始めていいのかわからない、
そんな方には、まず、ブログ(またはnote)始めてみることをおすすめしました。
いろいろな反応がありました。
多くの方は、「セカンドキャリアに向けての第一歩って、
意外なところにあったのですね」
「発信するうちに方向性が見えてくるってこと
ありそうですね」などのポジティブな反応でした。
ただ、ネガティブな反応も少なくありませんでした。
たとえば、「発信する内容を思いつかない」
「発信する強い動機が見つからない」
「発信すること事態が苦手・怖い」
「そんな時間はない」などの反応です。
たしかにそうです。
何かを始めようとすると、
不安が出てきますし、
時間を確保しなくてはならないなどの現実的な問題も出てきます。
そうは言っても、何かを始めなければ先に進めません。
何かを始めると、必ず課題に突き当ります。
実は、これが大事なんです。
あえて課題に向き合うための行動をするんです。
なぜか。
★トライアンドエラーは最高の学び
人は課題が見えると解決に向けて、いろいろ策を練り出します。
たとえば、庭つきの家を建てたとします。
そうすると、以外にも庭の手入れは大変なんだと気が付きます。
それが好きならばいいのですが、
そうでなければ庭の手入れは苦痛でしかありません。
人工芝にして手入れを減らそう。
倉庫を置いて、家の中の道具やらをそこに収納しよう。
庭をつぶして駐車場にし、貸し出そう。
などの解決策が生まれます。
あるいは、生命保険を解約したいが、
知り合いが担当者なので解約するのが難しい、といったことがあったとします。
しかし、その知り合いは今後のあなたの人生に責任を持ちません。
であるならば、知り合いとの
人間関係を崩さずに解約する方法を考え、行動するのです。
いろいろ考えた結果、
その担当者が納得のいく解約理由を正直に
話すことがベストであろうと、
資料を数枚作製し保険の担当者に説明してもらいました。
その資料に説得力があったのか、
担当者は意外にもすんなりと了承してくれたとのことでした。
*なぜ、お客である契約者が
保険担当者に気をつかう必要があるのかと
言われそうですが、実はあるあるなのです。
これらは、実際、
私がクライアントさんと話し合って解決した事例です。
動くと課題が表出します。
課題が見えてくると、
それを何とか解決し、次のステップに進みます。
しばらくすると、また課題が表れて、それに向かいます。
これがトライアンドエラー
(またはトライアルアンドエラー(trial and error))です。
トライアンドエラーとは「試行錯誤」を意味します。
トライアンドエラーは、
目的を達成するためにさまざまな方法を試し、
失敗を繰り返すなかで成功に近付いていくことを表しています。
文科省が提唱している
「主体的・対話的で深い学び」も、
簡単に言えば「トライアンドエラー」を意味していると私は思っています。
これは、文科省が言うまでもなく
「最高の学び」だと思っています。
★退職後もやってこない「落ち着いた時間」
しかし、トライアンドエラーは、
ループのように終わりがなく、正直、面倒くさいです。
みんなそれを知っているので「始めない」のです。
しかも教員は忙しいので、それが理由付けになります。
忙しい ⇒ 考えない ⇒ 年を取っていく ⇒ 将来なにかやりたい ⇒ 手遅れ
こういったループです。
よく聞くと思いますが、多くの方が
「今は◯◯で忙しいのです、
落ち着いたら△△をしようと考えています」って言いますよね。
たとえば、「今の仕事が落ち着いたら、NISAの手続きをします」とかです。
でも、教員に「落ち着いた時間」
なんてやってくるのでしょうか。
研究授業が終わってから考えようと言っても、
終わったら成績処理が待っていたりします。
ならばと、「夏休み」などの長期休業中を
利用しようと考えると思いますが、
ふだんフル回転しているだけに、
休業中はガソリン切れで動けなくなっているのが現状でしょう。
ということは、「落ち着いた時間」って、
退職後にしかやってこないのか、と聞かれそうです。
残念ですが、それもありません。
私は、退職して、現在フリーですが、
不思議なことに、フリーになっても、
面倒くさいことが次から次に降ってわいてきて、
「落ち着いた状態」なんてやってきません。
つまり、人生に「落ち着いた時間」などないのです。
★「時間管理」も高めるべき能力
こう言い切ってしまうと、批判されそうで怖いですが、事実です。
なので、それを知っている人は、忙しくても何かを始めてしまいます。
すると、時間管理を考えざるをえなくなります。
時間管理が上手くいきだすと、時間の質を追及するようになります。
そして、時間の質が向上すると、なぜか時間的な余裕が生まれるのです。
その、新たに生まれた時間的な余裕が、
さらに新たなことを考えることにつながっていきます。
これもループですよ。
あの、ホンダの創業者、故本田宗一郎さんも言っています。
「時間だけは神様が平等に与えて下さった。
これをいかに有効に使うかはその人の才覚であって、
うまく利用した人がこの世の中の成功者なんだ。」
時間がないのはあなただけではありません。
時間に操られるのではなく、
時間を操れるようにならなくてはなりません。
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