プライベートカンパニー設立で相続対策&親子で資産形成を

★「プライベートカンパニー」とは

前回もお話ししましたが、相続対策としての王道といえば、「生前贈与」です。

https://note.com/embed/notes/n9835331d830e

毎年110万円の基礎控除を活用した贈与や、相続時精算課税制度などは相続対策として有効です。

特に、相続時精算課税制度は、早くから親子間で相続について「話し合う」きっかけになるという点においてお勧めしています。

今回は、「もう一段上の相続対策」についてお話します。

そのもう一つ上の相続対策とは、

「プライベートカンパニー」

の設立です。

別名で言うと

「資産管理会社」

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です。

会社と聞くと気後れしてしまうかもしれません。

しかし、不動産や金融資産を所有している方は検討に値します。

設立もそれほどお金はかかりません。

極端なことを言うと、資本金が1円からでも設立できます。

2006年以前までは、株式会社は1,000万円以上、有限会社は300万円以上の資本金が必要でした。

これでは、資産家でなければ会社設立は難しいでしょう。

しかし、会社法の改正により、少額でも会社設立ができるようになりました。

とはいえ、法人としての銀行口座開設や取引の信用性を考えると、最低100万円くらいの資本金は必要だと思います。

しかし、設立手続きも意外に簡単です。

ですので、将来的に不動産や金融資産の規模を大きくしていく意志のある方にとっては検討の価値のある仕組みです。

逆に、資産を大きくしていく強い意志はなく、あくまで相続対策がしたいという方にはお勧めしていません。

その辺の線引きはしっかりしておいた方がいいです。

相続対策としての資産管理会社のメリットはたくさんあります。

その中でも、最大のメリットといえるのが、親子間、家族間で世代を超えて資産形成が推進できることです。

★個人資産を相続することの怖さ

プライベートカンパニーがなぜ相続対策にもなるのか。

そして、なぜ、親子間、家族間で世代を超えて資産形成が推進できるのか。

説明だけでは難しいので事例を通して見てみましょう。

Aさん(62歳)は、駅前に賃貸マンションを3棟所有しています。

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まだローンは20年以上残っていますが、資産価値は約3億円ほどになります。

年間の家賃収入も約2,400万円あります。

子どもは長男と長女の2人です。

まず、個人所有のままだった場合を想定してみます。

20年後、マンションのローンも完済後、Aさんが亡くなったとします。

評価額3億円だった不動産は、おそらく4億、5億に上がっている可能性があります。

そうなると、相続税はかなりの額になってしまいます。

3棟のマンションを子ども2人でどう分けるかの協議も必要です。

相続税を納める現金がない場合は、いずれかのマンションの売却も考えなければなりません。

突然、こういった課題が相続人である子どもたちに一気に押し寄せるのです。

そうなると、たとえ仲の良い兄弟であっても、もめてしまう可能性もないとはいえません。

★個人資産を「プライベートカンパニー」へ移転させる

では、資産管理会社を設立した場合はどうでしょうか。

まず、できるだけローン返済の始まったばかりの早い段階で、個人所有のマンションを会社に移転します。

これを「法人なり」とも言ったりします。

この場合、個人から法人への資産の移転になりますので、譲渡税がかかります。

しかし、まだローン返済が始まったばかりの段階なら、税金も少額で済みます。

この辺の話は、会社設立前に税理士さんとしっかり話し合っておいてください。

会社の設立に際しては、親子で株式を持ちます。

その際、父であるAさんの株式の割合をできるだけ少なくしておきます。

そして、親子で役員となります。

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子どもたちはマンション経営の業務にも携わり、役員報酬を受け取る形で資産を分散していきます。

子どもたちの本業が、公務員であったり、企業に務めていたりすると、業務規程によっては会社の役員にはなれないかもしれません。

しかし、株式を持つことは禁じられていませんのでご心配なく。

その後は、親子で「物件管理」「修繕計画」「新たな物件購入計画」「銀行との交渉」などを進めていきます。

資産形成を加速させるために、新たな事業や投資などにも取り組んでいきます。

例えば、「太陽光発電」「株式投資」「外貨積立」「国債」など。

その収益は、個人財産ではなく、会社の資産となって大きくなっていきます。

★財産だけでなく「ノウハウ」も相続される

20年後、Aさんは亡くなります。

しかし、すでにAさんの持つ個人資産はほとんどありません。

マンションは会社に移転しています。

Aさんの会社の株式も毎年少しずつ子どもへ贈与してたので、ほとんど残っていません。

しかも、子どもたちはすでに経営へ参加していたため、父親が亡くなっても、会社経営は何も変わらず続きます。

資産管理会社は「財産」だけでなく、「経営ノウハウ」も一緒に承継できるからです。

この事例からもお分かりだと思いますが、資産管理会社の価値は「節税」だけではありません。

最も大きな価値は、親が元気なうちから、子どもが資産を管理・運用する経験を積めることなのです。

プライベートカンパニーは、

「親子で資産形成を進める仕組み」

であり、

「円滑な事業承継・相続を実現する仕組み」

と言えるのです。

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