法人化のタイミング~個人所得が増えてしまう恐怖~

★所得が増えることの恐怖

私はこれまで、資産形成を順調に進めるためには、不動産をからめた投資戦略が有効であるという話をしてきました。

ですので、不動産投資をスタートし、順調に物件を増やしていくことができれば資産は加速度的に増えていきます。

しかし、その不動産投資がうまくいきすぎて、所得が増えてくると困ったことも起きてしまいます。

それは、個人投資家を待ち受ける「税金の恐怖」です。

経験のある方はご存じだと思います。

所得が増えて喜ぶ間もなく、税金や社会保険料の増額の憂き目にあいます。

その額を見たとき、恐怖にも似た衝撃を覚えます。

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果たして、所得が増えることがいいことなのか、そんな疑問すら感じたりするものです。

お金のある方から税金をいただく。

それは、どの世界の国においても共通したシステムです。

★「個人所得」が増えることの恐ろしさ

多くの投資家は、所得が増えれば「所得税」が高くなることはわかっています。

しかし、社会保障制度との関連について意識している方は少ない気がします。

日本の所得税は累進課税制度を採用していますので、住民税(一律約10%)と合わせると、最高税率は55%に達します。

個人で不動産投資をしている方は、その所得が給与所得に合算されます。

それを総合課税といいます。

そのため、個人にとって税負担が増えていくという事態に陥ります。

しかし、多くの富裕層はそういった課題から逃げることなく、対応策を講じています。

そして、その対応策の一つが「法人化」です。

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★法人化による「所得の分離」

なぜ「法人化」なのかを考えてみます。

不動産を個人ではなく会社、例えば合同会社や株式会社で所有することで、所得の性質を変えることができます。

法人税の実効税率は、中小法人の場合、所得800万円以下なら20%台。

それを超えても30%台前半です。

個人の場合、最高税率55%にもなりますので、その差は歴然です。

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利益を会社に留保し、次の物件購入の原資とする場合、法人の方が圧倒的に効率よく資産を拡大できます。

さらに、法人化すれば、自分や家族に「役員報酬」を支払うことができます。

これにより、不動産所得を複数の個人に分散し、それぞれの低い税率を適用させることが可能です。

また、受け取った役員報酬には「給与所得控除」が適用されるため、二重の節税効果が生まれます。

★その他の法人化メリット

税金以外にも、法人化には別のメリットがあります。

まず、経費算入範囲の拡大です。

社宅制度の活用や、生命保険料の経費算入など、個人では認められない範囲の支出を経費化できます。

また、赤字の繰越期間の長さも法人ならではです。

個人の青色申告では純損失の繰越は3年までです。

これが法人なら10年間認められます。

大規模修繕などで高額の赤字が出た際にも、10年間損失が繰り越せるのです。

さらに、相続対策にも有利です。

個人所有の不動産が多い方は、相続時に高額な相続税が発生してしまうことが多いです。

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法人においても、出資持分、つまり株式の持分に課税されます。

しかしながら、個人の不動産の生前贈与が難しいのと比較すると、法人の場合は株式の贈与で行うことでそれができてしまうのです。

★法人化は「早めの決断」が必要な理由

そんなメリットの多い「法人化」ですが、デメリットもあります。

まず、デメリットというよりも「注意点」です。

それは、どのようなタイミングで法人化するかです。

私個人の意見としては、「できるだけ早めに」です。

しかし、一般的には逆のことを言われます。

税理士や、多くのサイトでは、個人の年収700万円〜800万円を超えたあたり、とアドバイスするのが一般的です。

法人税率が有利になるのは、年収700万円〜800万円を超えたあたりからなのです。

ですので、1〜2戸程度の所有であれば、個人の方が資金効率が良いからです。

あと、早い段階で法人化してしまうと「融資のハードル」が高くなってしまいます。

設立直後の法人は実績がないため、銀行の審査の基準が厳しくなりがちなのです。

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ですので、1~2棟を超えたあたりから法人化することで、実績を高く見せることができます。

しかし、私個人の意見としては、将来的に収益物件を2棟以上をと考えている方は、早めの法人化をおすすめします。

その理由について、詳細な説明は避けますが、不動産は返済が進むと負債が減少していきます。

負債が減ることはうれしいことです。

しかし、負債が減ると、個人から会社への不動産移行する際、譲渡益が発生してしまうのです。

会社とはいえ、法人と個人は別の人格です。

ですので、個人の資産を会社に移す場合、売却譲渡するということになるのです。

1~2棟目の物件の所有期間が長くなり、負債が減少することで、法人化への費用が高くなってしまいます。

さらに、相続対策まで見据えているという方であれば、初めから法人化した方がいいと考えています。

なので、ベストのタイミングは1棟目を取得する時。

私はそう考えています。

★その他、法人化のデメリット

その他、法人化のデメリットとして、法人事業税や税理士への報酬といった固定費が挙げられます。

特に、税理士への顧問料や決算料は、年間30万円〜50万円程度のコストがかかります。

法人の決算申告は非常に複雑で、個人での対応はかなりハードルが高いので、税理士への報酬は避けられません。

加えて、役員報酬を支払う場合は社会保険料の負担が必要です。

さらに、法人に入ったお金はたとえ100%株主の社長であっても「会社のお金」です。

個人事業主と比べると、資金を自由には使えません。

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こういったデメリットもありますが、将来的に不動産投資を進めていきたいという方にとって、法人化はメリットの方が大きいと考えます。

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