【2040年問題】50代・60代のキャリア形成の「強み」と「弱み」

★キャリア資産は「経験」

2040年問題に向けた準備について、資産形成、セカンドキャリアを視点にお話してきています。

最後は、50代・60代でまとめさせていただきます。

厳密に言うと、50代と60代では、様々な面で違いがあります。

しかし、2040年を迎える15年後には概ね65歳から75歳です。

ほとんどの方は退職しているか、継続雇用、再雇用といったところです。

キャリア形成、資産形成をテーマに考えていく上では、共通する点の方が多いと考えています。

ですので、ちょっと粗っぽいとは思いながら、50代、60台を一括りでまとめさせていただきました。

ということで、まずは、50代・60代のキャリア形成の強みについて考えてみます。

まず、50代、60代には、20年、30年にわたって積み上げてきた経験があります。

知識やスキルだけではありません。

最大のキャリア資産は「経験」です。

課題に直面し苦しかったこと。

チームで協力し、プロジェクトを成し遂げたこと。

ノルマを達成し、自信をつけたこと。

こういった経験を通して、マネジメント力、問題解決力、人間関係力、部下育成力などの力が身についています。

こういった能力は、一朝一夕で身につくものではありません。

なので、貴重なのです。

私事ですが、私も50代においては、いろんな意味で吹っ切れました。

退職まで数年しかないことを考えると、見栄を張ったり、虚勢を張ったりすることをしなくなりました。

ですので、自分に対する周りからの評価を気にすることがなくなり気持ちが穏やかになっていたのです。

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私は自己主張をする方でしたので、それなりに敵も多く、かなり強い攻撃を受けたりもしました。

それでも、相手に対して、また同僚や後輩、部下たちに対して尊敬の念を持てるようになりましたし寛容になりました。

今でいう「多様性」を、本当の意味で理解できるようになっていたということでしょう。

そんな経験や力が、実際にセカンドキャリアを歩んでいる今の私の大きな財産になっています。

50代、60代だからこそ、ファーストステージで培った力をセカンドキャリアで生かすべきです。

★現状維持バイアス

では、キャリア形成における50代・60代の弱みはどのようなことでしょうか。

それは、

「変化への抵抗」

です。

長く同じ組織で働いてきた人ほど、今の会社では評価されています。

その会社においては、能力を発揮できているのです。

しかし、それが別の組織でも通用するとは限りません。

現在の仕事に最適化されすぎていることがネックになります。

すこし環境が変わっただけで、力を発揮できなくなることがあるのです。

だからといって、新しいことへ挑戦できるか。

人は現在の状況が心地よすぎると、変化に対して無意識に抗うようになります。

これを「現状維持バイアス」といいます。

医学的には、「ホメオスタシス(恒常性)」とも言います。

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研究によると、高齢になるにつれてこの機能は強化されてしまう傾向があります。

これがやっかいです。

例えば、私が教員になりたての頃は、まだ文書は手書きでした。

それが、ワープロ専用機に変わり、後にパソコンに置き換わっていきました。

若かった私は、その流れにすんなり乗れましたし、なんならその変化を楽しんでいました。

ところが、先輩たちは、

「手書きの方が味がある」

「教育が機械に操られている」

と拒否感マックスでした。

これが「現状維持バイアス」「ホメオスタシス(恒常性)」です。

年齢とともに変化に対応できなくなっていきます。

そうなってくると、セカンドキャリアの可能性を狭めてしまうのです。

2040年を考えるなら、50代だろうが60代だろうが学ばなくてはなりません。

このバイアスに抗うことができるかどうかが、50代、60代の成長の分かれ目でしょう。

★最大のリスク「健康」

さらにもう一つ、50代、60代における最も大きな課題、リスクがあります。

それは、

「健康」

です。

50代・60代では、能力だけでなく健康もキャリア形成の重要な要素になります。

ところが、がんや循環器系疾患の罹患・受療リスクは50代から急激に跳ね上がります。

令和5年(2023)患者調査の概況|厚生労働省令和5年(2023)患者調査の概況について紹介しています。www.mhlw.go.jp

理由として、

自律神経やホルモンバランスの調整力の低下。

長年の生活習慣の蓄積。

女性の場合、更年期障害。

こういった症状がでてきます。

50代、60代になると死亡率も一気に高まります。

万一の恐れは、どれくらいの割合である?|リスクに備えるための生活設計|ひと目でわかる生活設計情報|公益財団法人 生命保険文化センター公益財団法人生命保険文化センターは、公正・中立な立場で生活設計と生命保険に関する様々な情報を提供しています。(設立1976www.jili.or.jp

歌手の中山美穂さん、元横綱の曙さんは50代。

漫画家の鳥山明さん、経済評論家の森永卓郎さんは60代でなくなっています。

どなたも、これからのセカンドキャリアでの成長が楽しみであった方ばかりです。

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私も60代ですので、他人事ではありません。

健康あってのセカンドキャリア。

健康あっての「2040年」。

それを強く意識し、行動しなければならない。

それが50代、60代です。

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