「2040年問題」をどう生き抜く?国に頼らない「資産」と「働き方」のつくり方
★2040年、私たちを待ち受ける社会
「2040年問題」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
2040年。
今から約14年後の未来です。
では、その2040年の日本では、いったい何が起きようとしているのでしょうか。
2040年には、1970年代前半生まれの「団塊ジュニア世代」が65歳以上となります。
そこが、日本の高齢者人口のピークとなるのです。
2040年問題とは、その超高齢化社会の到来により起こるであろう様々な問題の総称です。
高齢者が増えて、若年層が減っていく社会になっていくわけです。

こういった歪な社会構造になってくると、様々な問題に直面することになってきます。
医療、介護、福祉、社会保障、税金、社会保険料、さらには私たちの働き方や生活そのものに影響が出てきます。
特に深刻なのが、医療・介護分野をはじめとする「働き手不足」だと言われています。
しかし、それだけではなく、高齢者が増えれば、それに合わせた社会インフラを整えなくてはなりません。
若者がいなければ企業も人材を確保できません。
そうなると、外国から労働力を受け入れることも必要になるでしょう。
また、65~70代のシニア層が働き続ける構造になることも容易に想像できます。
さらに、社会保障費が膨らみ、現役世代の手取り収入を圧迫します。
年金の給付水準見直しや医療費の自己負担割合の引き上げなどが進むでしょう。
こうした問題が、さまざまな分野で起こる可能性があります。
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★「国まかせ」の老後モデルはもう限界を迎えている
これまでの日本では、老後の生活について、
「定年まで働く」
「退職金を受け取る」
「年金を受け取る」
「医療や介護は公的制度で支えてもらう」
という人生モデルが、ある程度成立していました。
もちろん、これからも年金や医療、介護などの公的制度は、私たちの生活を支える重要な基盤であり続けるでしょう。
しかし、人口構造が大きく変化するなかで、
「老後のことは国に任せておけば大丈夫」
と考えていてはいけません。

なぜか。
あまりに不安材料が多すぎるのです。
年金制度を維持するためには、現役世代が保険料を負担しなければなりません。
医療や介護にも多額の社会保障費が必要です。
その財源となる税金や社会保険料を、誰がどのように負担するのか。
今のところ、その道筋が見出せていません。
だからこそ、今後は「公助」だけに依存するのではなく、「自助」の比重を大きくする必要があります。
もちろん、すべてを自分で何とかしなければならない、という意味ではありません。
公的制度を正しく理解し、その恩恵を受けながら、自分自身でも準備する。
そして、自分の人生を自分で設計していく。
これからの時代には、こうした自立した姿勢がますます重要になってくるでしょう。
★世代ごとに異なる「準備」と、全世代共通のキーワード
30代なら、2040年には50代。
40代なら、50代後半から60代。
50代なら、60代後半。
60代なら、70代です。
2040年に自分が何歳になっているのかを考えれば、今から準備すべきことが見えてきます。
例えば、
30代なら、長い時間を味方につけて資産を形成する。
40代なら、教育費や住宅費と老後資金を両立しながら、資産形成を加速する。
50代なら、退職後の生活資金を準備するとともに、セカンドキャリアを具体的に考える。
60代なら、これまで培ってきた経験や能力を生かしながら、年金・資産・仕事を組み合わせて人生を設計する。
同じ2040年でも、年代によって準備することは違います。

しかし、すべての世代に共通するものがあります。
それが、
「お金」と「仕事」の準備です。
※実はもう一つ、「健康」があるのですが、本書ではそれには言及しません。
★2040年を生き抜くカギは「金融資産」と「人的資産」の両立
人生100年時代。
私たちは、これまでよりも長い人生を生きる可能性があります。
だからこそ、その時間を生きるためのお金が必要です。
しかし、お金があれば生き生きと暮らせるかと言えば、そうではありません。
やはり、「働くこと」がセットである方が豊かさに直結するのではないでしょうか。

そこで重要になるのが、
「資産形成」と「セカンドキャリア」を別々に考えないことです。
お金を貯めるだけではなく、お金を生み出す力を持つ。
仕事だけに依存するのではなく、働いている間に金融資産を形成する。
健康を維持し、学び続け、経験や能力を次の仕事につなげる。
つまり、
「金融資産」と「人的資産」の両方を育てる。
これが、これから迎える2040年問題を生き抜くための重要な人生戦略になると私は考えています。
読者の皆さんは、私が悲観的な話をしているように捉えているかもしれません。
しかし、そうではないのです。
社会が大きく変化するということは、同時に新しい仕事やサービス、新しい生き方が生まれるということでもあります。
人手不足の社会では、経験や知識を持つ人の価値が高まる可能性があります。
長く働くことができれば、それは老後の生き甲斐にもつながります。
大切なことは、2040年を恐れることではなく、2040年を起点に現在を見つめ直すきっかけにすることです。
2040年の自分を助けるのは、今の自分です。
さあ、2040年から逆算して、これからの人生を一緒に考えていきましょう。
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