「宅建試験」に合格した経験から学んだこと

★セカンドキャリアに向けて「宅建資格」に挑戦

今回は、「宅建」の学習を通して、
自立して学ぶことの大切さと、
それが可能な時代になったことを実感したというお話をします。

私は、退職10年前ほどから、
セカンドキャリアに向けて、
宅地建物取引士、いわゆる宅建の資格取得を決意しました。

不動産関連の仕事を
視野に入れていた私にとって、
この資格は必要な資格でした。
しかし、いざ学習を始めようとした時、
最初の壁にぶつかりました。

どうやって勉強すればいいのだろう?

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何から手を付ければいいのか
わからなかったのです。

書店には分厚い参考書が並び、
探せば、予備校や通信講座は
いくらでもありました。

迷いましたが、とりあえず、
予備校の体験コースを受講し
2週間通ってみることにしました。

★あまりにも苦痛だった「一斉授業」

結果、予備校は、
当時、教育行政で毎日遅くまで
働いていた私にとって時間的に無理だとわかりました。

しかし、それ以上に、
「一斉授業」という形式に、
馴染めませんでした。

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授業の進度は皆と同じ、
理解度に関わらず次々と
新しい単元に進んでいく。

個々のペースや
得意不得意は考慮されません。

何より、一方的に話を聞かさせる
ということに、
正直、苦痛を感じました。

今まで、教師として、
散々、一斉授業をしてきたのに、

授業を受ける立場になって
初めて、一斉授業を受ける生徒の
気持ちがわかったのです。

大いに反省しました。

★「独学」が可能な時代になった

ということで、
私は独学を選択しました。

学習の方法としては、
いきなり問題集に取り組むという
やり方をしました。

しかし、問題文そのものが難しすぎて、
何を問われているかすらわかりません。

ですので、
用語を一つ一つ調べていき
問題文を理解することから始めたのです。

これが一昔前なら、
その都度、参考書をめくりながら、
調べていたはずです。

これだと、
知りたいことにたどり着くのに
かなりの時間を要します。

しかし、今はネットがあります。

検索すればほとんどのことが
瞬時にわかります。

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また、理解の浅い内容については
YouTubeなどの解説動画を
何度も見ました。

無料で質の高い動画が
多く公開されていて、かなり助けられました。

※その頃は、まだAIはありませんでしが
今ならAIを先生に見立てて質問もできます。

さらに、アプリや有料の
学習サイトを使って、

通勤時間や休憩時間など、
スキマ時間を有効活用しました。

それらを活用することで、
自分のペースで学習を進めることができたのです。

ITの進化が、「独学」を可能にしてくれていたのです。

これには感謝しました。

★「独学」の欠点

こういった方法で、
予備校に通うことなく学習を進めていったのですが、
結果は、2年連続の不合格。

もちろん、
忙しかったこともあり
絶対的な学習時間が不足していたこともあります。

しかし、敗因として、
一番大きかったのは、モチベーションの維持です。

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宅建の試験は一年に一度しかありません。

2〜3ヶ月くらいなら
集中して学習できますが、

これが1年となると、
やる気を保ち続けるのは至難の業なのです。

これが、独学の最大のデメリットです。

予備校に通っていれば、
同じ目標に向かって頑張っている仲間がいます。

互いに励まし合いながら
切磋琢磨することもできます。

あと、講師や仲間から
「学び方を学ぶ」こともできます。

独学にはこういった
人間同士の関わり合いがありません。

★仲間の支えで「合格」

それを悟った私は、
SNSの学習コミュニティに参加しました。

そこでは、
同じように宅建試験を目指す仲間と
将来について語り合ったり、

互いの学び方のノウハウを
情報交換をしたりしたのです。

すると、ようやく3年目に
宅建に合格できたのです。

いやあ、嬉しかったですね。

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宅建試験の合格は、
私にとって一つの大きな達成感でしたが、

それ以上に、
改めて「学ぶことの楽しさ」
知りましたし、

学習にとって、
学び合う、支え合うことが
いかに大切なことかを学んだのです。

★学校に「自由進度学習」を取り入れる

この体験は、その後に校長になり、
学校を経営する際に、大いに役立ちました。

私は学校経営の方針を、
「自立した学習者」とし、

学校は「学び方」を
習得する場所であるという
考え方のもと、

主体的に学ぶ子どもの育成に
全力を注ぎました。

とくに、
算数と社会の授業で取り入れた
「自由進度学習」には大きな可能性を感じました。

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「自由進度学習」は、
学習者が自身のペースで
主体的に学ぶことができるので、

とくに、学力の高い子は
さらに学ぶスピードが速くなっただけでなく、

興味をもった事柄について
探究するようになっていきました。

学力的に課題のある子にとっては
最初のうちは戸惑いもありましたが、

教師や仲間からの
コーチングや励ましで、

自分の学び方に
目を向けるようになり
学び方において「自己調整」するようになっていきました。

積極的に仲間や先生に
気軽に相談できるようになったことも大きな変化でした。

「自立」とは、だれにも頼らず
自分だけで何かを達成する力ではありません。

必要なときには、だれかに
助けを求めることのできる力でもあるのです。

そして「学習者」というのは
勉強だけでなく、

目標の達成に向けて
試行錯誤しながら
精進していく人のことでもあるのです。

私の宅建への挑戦は、
まさに文科省の言う、
「学びの相似形」だったなと思っています。

教える側も、教えられる側と
同じように、
学び続けることが大事なのです。

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