研修レバレッジ ~研修への参加で爆速成長へ~
このブログでは、
教師はやりがいのある仕事であると同時に、
資産形成にも有利な仕事であるということ。
そして、教師としての力を
極めていく姿勢そのものが、
セカンドキャリアにもつながっていくとお話ししてきています。
教師として日々の教育活動をいかに豊かにし、
成果をあげようとする姿勢が、
投資活動にもセカンドキャリアにもプラスの影響を与えるのです。
そして、今まで「伸びる教師の共通項」
についてお話ししてきました。
その伸びに、レバレッジを効かせる方法があります。
「レバレッジ」とは「てこ」のことですが、
投資用語としてよく使われます。
ここで意味する「レバレッジ」とは、
教師としての力を倍速で向上させる方法のことです。
教師の力を倍速で伸ばす「レバレッジ」は、以下の3つです。
なぜこれらが、教師の力を倍速させるレバレッジになるのか説明します。
今回は「研修レバレッジ」についてお話しします。
研修に参加しても成長しない人もいますが・・・
私は、研修参加の量と教師の力量には
相関関係があると考えています。
このようなことを言うと、
「一概にそんなことは言えないでしょう」
「研修が好きで、参加自体が
目的になってしまっている方もいますよ」といった声が聞こえてきそうです。
たしかに、多くの研究結果では、
研修参加の量と教師の力量に
関係性は見出されないというのが一般的なようです。
片っ端から研修を受けている
「研修マニア」と呼ばれるような方や、
何度研修を受けても、伸びが見えない教師もたしかにいます。
こういった傾向は、「読書」にも当てはまります。
本を読むこと自体が好きで、
片っ端から本を読む「読書マニア」や、
読書自体が仕事の実力に反映されていないケースはあります。
しかし、私が知る限り、
多くの力のある教師は、
例外なく研修から学び力量を高めていますし、多読です。
同じことをしていて、
伸びる人とそうでない人の違いはどこにあるのでしょうか。
研修で伸びる教師とそうでない教師の違い
おそらく、研修、読書で伸びる人と
そうでない人との違いは、
「問い」をもっているかどうかだと思います。
もっと、わかりやすく言うと、目的があるかどうかです。
伸びる教師は、普段から「問い」、
「課題意識」をもっています。
「なぜ、生徒たちはあの発問に対する反応が弱かったのか」
「なぜ、あの資料は生徒たちの思考を混乱させたのか」
「なぜ、対話活動に深まりを持たせられないのか」
多くの「なぜ」が頭に格納されている教師は、
研修や読書の中から、
自分が必要としている「問い」の答えだけを抽出できるのです。
一方、研修マニア、読書好きの方は、
純粋に、学んでいること、
読むこと自体が好きで、それが目的になっているのです。
ムダな研修も多いし、
本にしても「ハズレ」がかなりあります。
「問い」を持っていれば、
そんな研修や読書からも学べることはあるのですか。
そう聞きたくなると思います。
私から言わせると、研修や講演会、本、資料に
100%満足したなんて思わせてくれるものはほとんどありません。
それどころか、批判を恐れずに
言わせてもらえば、
研修や講演会、本や資料の大部分はムダです。
しかし、それらの中には、
必ず価値ある一言、一文、データが隠れています。
「問い」をもっている教師は、
それを見つけ出し、自分のものにしていくのです。
「祈り」の本質を見抜いた稲盛氏
少し話はそれますが、
日本における経営の神様と呼ばれた
現パナソニックの創業者である故松下幸之助氏は、「ダム経営」を提唱していました。
ここで「ダム経営」についての説明は省きますが、
松下氏がある講演会で、
この「ダム経営」のことについて話した際、聴衆から質問がありました。
その質問は、「『ダム経営』についてはよくわかった。
それを最終的に成功へと導くために
必要なことを教えてほしい」という内容。
松下氏はしばらく沈黙したのちに、
おもむろに「それは祈ることです」と
語ったといいます。
聴衆は松下氏が冗談を言ったのだと思い、笑ったそうです。
その中で、ただ一人感動に打ち震えていた人がいたといいます。
それが、当時京セラ社長だった
故稲盛和夫氏だったのです。
当時京セラは、不況の波の中、
苦境に立たされていたとのこと。
やれることは、すべてやった。
なのに「なぜ」。
そんな苦悩の中、藁をもすがる思いで
松下氏の講演を聴きに行ったのです。
その中で松下氏が語った
「祈ること」という言葉に、
「これだ!」と悟ったのだといいます。
稲盛氏は、松下幸之助氏の「祈り」
という言葉の中に感じたのは、
単なる宗教的な概念ではありませんでした。
その本質は、目標達成のための強い意志、
経営における精神性、
そして困難を乗り越える力といった、
より深い意味をもっていることに気づいたのです。
その後、京セラが快進撃を続けたことは言うまでもありません。
「問い」をもつ人の強さを物語るエピソードだと思いませんか。
「問い」を立て「研修」に参加する
話は横道にそれてしまいましたが、
言いたいことは、「実践の積み上げ」と、
「問い」をもつことの重要性です。
日頃の実践を深めていくことは重要です。
しかし、実践を重ねていけば、
自分だけでは解決できない課題にぶつかります。
それが「問い」となります。
その「問い」をもちながら、
「問い」の答えを探すことを目的に、研修に参加するのです。
これが私の考える「研修レバレッジ」です。
「問い」をもった研修参加が、
教師としてのあなたの実力を爆速で向上させてくれます。
頑張ってください。