本人納得の子どもの良さを見つけてあげる
私の勤めていた地区では、教師が一週間の授業計画(レジュメ)を、 管理職に提出することになっていました。 先生方はその授業計画簿に、授業計画だけでなく、 備忘録的にさまざまな記録をつけていたりしていました。 ある先生は、担任する子どもたちの良かった行動などを記録していました。 全員分です。 たとえば「Aくん:プレゼン頑張っていた。 かなり練習していたことが伺えた。地道な努力のできる子」といった具合。 これが全員分。しかもポジティブな内容ばかり。 担任の先生は決して派手さはなく、どちらかといえば 淡々と授業を進めるタイプでした。 しかし、この先生の学級の子どもたちは、いつも表情が穏やかで、 仲のいい安定した学級でした。 おそらく一人一人の子どもが、自分の良さを、 きちんと先生に認めてもらっていること、 しかもそれがうわべだけのものでなく、 子ども自身が「私のそこを見ていてくれたのは嬉しい」と思う、 本人も納得する、自分の良さを認めもらっていることが、 子どもたちに心の安定をもたらせていたのでしょう。 だれかが、自分を肯定してくれていることで、 心が安定するというのは、大人も子どもも同じなのです。