知られざる「ペアローン問題」

★パワーカップルとは

今回は、せっかくのパワーカップルの優位性が、
「ペアローン」のおかげで台無しになる
ということについてお話しします。

まず、「パワーカップル」
についてですが、

一般的に「パワーカップル」とは、
高収入を得ている共働き夫婦のことを指します。

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明確な定義はありませんが、
世帯年収1,000万円以上が
一つの目安となります。

そうすると、
両方が教職員という場合、
パワーカップルといえます。

収入の柱が二つあるため、
経済的な安定感が増し、
資産形成においてはかなり有利になります

★なぜ「億超え」のマンションが飛ぶように売れるのか

不動産経済研究所が
2023年12月に発表した市場動向によると、

東京23区新築マンション1戸あたりの
平均発売価格は1億2,811万円です。

目が飛び出そうな価格ですよね。

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地方では、これほどではないにしろ
物価高の続く現在において、
新築のマンションとなるとかなり高額でしょう。

この高額なマンションを
ローンで購入するとなると、
年収が1,000万以上なければ難しいはずです。

ところが、
全国的にマンション販売は「好調」らしいのです。

しかも、そのほとんどが完成前に
完売してしまう勢いです。

年収1,000万円を超える人は、
給与所得者全体の約5.5%しかいないと言われています。

それなのに、なぜこれほど
購入者がいるのでしょうか。

その答えが、「ペアローン」です。

★「ペアローン」とは

「ペアローン」とは、夫婦それぞれが
ローン契約者となり、
一緒にひとつの不動産を購入する方法です。

「ペアローン」なら、
単独で借りるよりも高額なローンが組めます。

住宅ローン控除を2人分受けられる
といったメリットもあります。

この「ペアローン」を使うことで、
億を超えるマンションでも
購入できるというわけです。

一見合理的に思える、
この「ペアローン」ですが、
私はおすすめしません。

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なぜおすすめないのか、事例を通して説明します。

★「ペアローン」で家計が逼迫

夫婦とも教員のAさんとBさんは、
新築マンションを「ペアローン」で購入しました。

Aさんが4,000万円、
Bさんが3,500万円のローンを組んだのです。

当初は順調に返済していましたが、
3年後、Bさんが教員の仕事に
行き詰まりを感じ転職しました。

しかし、新しい仕事も合わず、
メンタルをやられて、
休職することになったのです。

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Bさんの収入が途絶えたことで、
家計は逼迫(ひっぱく)します。

「ペアローン」は互いが連帯保証人となるため、
Aさんには、Bさんの分の返済義務もあるのです。

最終的にマンションを売却することになりました。

幸い、購入時よりも、
高値で売り抜けられたので、
ローンの残債を完済できました。

★「団信」でも防げないリスク

このケースからおわかりのように、
ペアローンは、共働きという
前提が崩れた場合、

経済的な負担が一方に集中し、
生活を大きく揺るがす可能性があります。

また、離婚という
最悪の事態になった際には、

住宅の所有権やローン残債の扱いで
深刻なトラブルに発展することもあります。

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さらに、「ペアローン」では、
それぞれが団信に加入する必要がありますが、

片方が亡くなった場合、
その人のローンは完済扱いになりますが、
もう片方のローンは残り続けます。


こういったことからも、
「ペアローン」は
リスクが大きすぎると言わざるを得ません。

★教職員に向けた「住宅スタンダードプラン」

教職員の給与は安定しています。

しかし、
決して新築マンションを購入できる
給与水準ではありません。

厳しいことを言いますが、
分相応の暮らしをするべきです。

では、住居については、
どのように考えればいいのでしょうか。

以前、noteにも書きましたので、
ぜひ一読いただければと思います。

note記事「教職員の住居スタンダードプラン」

https://note.com/embed/notes/nc6dcd7a5b64a

あくまで、私が推奨する
住居環境におけるスタンダードなプランですが、
簡単にご紹介します。

まず、独身の間はワンルームで過ごします。

もし実家で暮らせるならば、
それが一番です。

ご結婚されて、
独身生活が終わったとしたら、
1DKに引っ越します。

お子さんが生まれたら、
1LDKに引っ越し、

2人目が生まれたら、
2LDKに引っ越します。

賃貸なので、
「住居手当」が支給されます。

こうして、住居費を浮かし、
その分を貯蓄、
または投資に回していくのです。

そして、子どもたちが独立したあたりで、
持ち家について考えるのです。

そのころには、資産も十分に
積み上がっているはずですので、

二人が住める程度の中古の一戸建てや
中古マンションをキャッシュで購入し、
リフォームします。

その頃に購入する家はまさしく
「終の棲家」となるわけです。

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これが私の推奨する
教職員の住居スタンダードプランです。

「ペアローン」を組んで
リスクを負いながら、
カツカツに暮らすより、

こちらの方がずっと
伸び伸びと暮らせますし、

資産形成もスムーズに
進んでいくはずです。

とにかく「ペアローン」を
早まらないことです。

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